魔法の公式!?
いい部屋ネットのラジオCM「教えて!いい部屋ネッ子ちゃん(公式篇)」で、魔法の公式が紹介されている。
魔法というのは、やや大げさだが、分かりやすさが強く意識されているように思う。
平米(平方メートル)が、たたみ何畳であるかに変換できる魔法の公式として紹介されているのは「割る10掛ける6」。である。
【例題】30平米は、たたみ何畳?
【答え】約18畳。
【解説】30÷10 = 3。3 x 6 = 18。
要するに、平米数に10分の6(6/10)を掛ければよいということだから、試験の答案だったら、6/10を約分した3/5を掛けて、
- たたみ畳数 = 平米数 x 3/5
とする方のがいいと考えることもできる(実際、試験の答案では約分できるのに約分しないと、言い換えれば、既約分数で表わさないと、完全な丸がもらえないこともある)。
このような、数学(算数)としての正しさ、スマートさと対比すると、このCMの公式は、魔法と呼ぶ価値がある。なぜなら、同じ結果に達するさまざまな表現
- 掛ける5分の3
掛ける10分の6
掛ける3割る5
割る5掛ける3
のどれと比べても、「割る10掛ける6」は、語呂がいい上に、計算も把握しやすい。
また、「割る10掛ける6」とほとんど同じ
- 掛ける6割る10
も、「割る10掛ける6」には勝てない。なぜなら、先に6を掛けると数字の桁数が増えるから、数字に苦手意識のある人には難しく感じられるだろうからである。
もっとも、例題の平米数が30(10の倍数)であるという「魔法の演出」も、公式の分かりやすさに貢献しているが…。
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