恋愛の脳活動は洋の東西を問わない
これまでの研究では,恋愛に対する考えが東洋と西洋で異なるという結論に達していたそうだ.
その結果はアンケートによるものだったため,脳活動も異なるのかどうかつきとめようと,中国とアメリカの共同研究チームが恋愛時の脳活動をfMRIで計測した結果が,学術雑誌Human Brain Mappingに掲載された.
研究チームは,熱烈な恋愛に陥ったばかりの中国人大学生18名の脳活動パターンを計測した.
18名は北京MRI脳研究センター(これは僕の試訳であり,正式な日本語訳ではありません)で,恋愛相手の写真とそれ以外の人(恋愛相手と同性)の写真を交互に見せられた.
その結果,脳活動パターンは,同じ条件で以前に実施されていたアメリカ人大学生での結果とまったく同じだった.
恋愛相手の写真を見ているときに,中脳の報酬/動機づけ系(ドーパミンが多い)が活動していた.
つまり,洋の東西を問わず,脳活動は同じで,アンケートの答え方が違っていたということだ.
表現は違っていても,脳活動(あるいは拡大解釈して本能的感情)は変わらないというのは,研究してみれば,恐らく恋愛に限らずあらゆる点で成り立っているのではないかと,僕は思う.
詳しくは,紹介記事や,上記学術雑誌サイトのアブストラクト(要約)を参照.
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