教育

2015年10月17日 (土)

技術と工学は違う?

「理科離れ」ということばが普及して久しい.

大学入試で「理科」といえば数学は含まないが,「理科離れ」の「理科」は間違いなく数学を含んでいる.

「理系」あるいは「理科系」といえば---厳密な意味はともかく---間違いなく数学も含むと解釈されるから,誤解の心配がなく,簡潔な表現として使用されているのだろう.

さて,米国でも,いつの頃からかは定かではないが,日本の理科離れ対策と同様の場面で STEM を目にすることが多い.

STEM は Science, Technology, Engineering and Math のことである(Math = Mathematics).日本語にすれば,“科学,技術,工学,数学”である.

概して,日本語では,ことば(用語)が長い場合,その一部を抜き出して全体を代表させることが多く,英語では,単語の頭文字をつなげて短くしつつ,発音しやすくすることが多い.理科とSTEMはこの例に入る.

このような,ことばの簡略化に際しての,日本語と英語の相違も興味深いが, STEM についてが興味を持ったのは,日本語では明確には区別されておらず,ほぼ同じ意味で用いられることの多い technology と engineering が両方とも登場することである.両方ともが登場していることから分かるのは,英語においては, technology と engineering は別物であるということである.

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2013年12月28日 (土)

上位校公表

今年は,全国学力・学習状況調査(いわゆる,全国学力テス ト)の話題が幾度も目にとまった.

静岡県知事は9月下旬,自己責任で県内の上位校を公表すると宣言し,ニュースになった.

実施者である文部科学省の実施要領によれば,今年については学校名が分かる結果公表を原則禁止としているようである[2013年度実施についての文科省の通知(2012年12月7日付)はこちら].
しかし,2013年11月29日に発表された2014年度実施要領によると,「教育上の効果や影響等に十分配慮」すれば学校名が分かる公表が可能であるように読み取れる.

素朴に解釈すれば,静岡県知事の行動が世論を動かし,世論が文科省を動かした形に見えなくもない.

は,上位校公表ですら問題視していた.学校別の公表はなおさら問題だと思う.

その理由は,実は文科省の実施要領の「調査結果の取扱いに関する配慮事項」に既に慎重に記述されているとおり,「測定できるのは学力の特定の一部分であること,学校における教育活動の一側面に過ぎない《…中略…》序列化や過度な競争が生じないようにするなど教育上の効果や影響等に十分配慮することが重要」だからである.

無数にある評価軸のごく一部を近視眼的理由で選択した少数次元空間での最適化は,人知の及ばない高次元空間で見れば局所最適化に過ぎないからである.
井の中の蛙大海を知らず,になりかねない.

もちろん,節度を守って目標とするならば,おおむね有意義に活用できるだろうが,節度を守れない雰囲気が作られてしまう可能性が,はなはだしく高い.

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