科学館

2011年8月 1日 (月)

日立シビックセンター科学館の面白い展示

日立シビックセンター科学館夏の特別展(2011年7月26日〜8月28日)を体験した.

4つある展示の中で最も強烈だったのは「まっすぐ歩けない!?おばけの橋」である.

平衡感覚が完全に狂わされて転んでしまいそうだった.
駆け抜けるように歩いたから何とか無事に渡りきったが,もしもゆっくり歩いていたらへたり込んでしまっただろう.

「まっすぐ歩けない・・・」が動く刺激を用いているのに対し,全く何も動かずに固定されているにもかかわらず強烈に平衡感覚(バランス感覚)が狂わされた展示を体験したことがある.
わくわくグランディ科学ランド(栃木県宇都宮市)にある「斜めの部屋」である.
「斜めの部屋」は他の場所でも体験したことがあるが,わくわくグランディのそれは規模が大きい上にうまく作られているから効果が大きい.

日立シビックセンター科学館には2011年7月に新たに常設展示に加わった企画がいくつかある.
その中でもっとも面白いと思うのは,“そこにないはずの自分の手が見えて不思議な感じがします”とうたわれている,「右手は左手?」である.
両手で棒を握り,左手を離すと,自分では離したはずなのにまだ左手が棒を握り続けているような不思議な感じがする.
視覚と体性感覚の食い違いによって脳が混乱する現象である.
これは体験してみなければまったく分からない.
想像や推理ではあの驚きは理解できない.

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2004年7月21日 (水)

大人の空間

静岡科学館 る・く・る で「さっかくスクリーン」を体験した.

日経サイエンス2004年6月号の記事「“大人だまし”の科学館」を読んですぐに行きたくなったところへ,ちょうどいい具合に浜松への出張が入った.科学館は静岡駅前だから,帰りに途中下車すればいい.その後の予定の関係上,降りてから乗るまでが2時間半と,ちょっと慌ただしかったが,要所を押さえて体験して全体をざっとみるには十分である.前の晩の懇親会のアルコールも抜け,土曜日の朝,計画通りに移動して開館10分前に到着できた.

そこからは予定外の事態の連続だった.開館と同時に人の少ない館内を次々と体験するつもりだったのに,入口付近には小学生が群れをなしている.友だち同士と保護者同伴が半々くらいだ.入場券を手際よく購入し,あそこのエレベータに乗るというイメージをまとめていたら,いよいよ開館の時間が来た.小学生たちは,券売機を通り過ぎて次々とエレベーターに吸い込まれて行く.中学生以下は無料だったのだ!

その後は,小学生の行列の中のただひとりの大人として次々と展示を体験し,2時間弱を過ごした.しばらく並んでやっと次が僕の番というときに,後ろから僕の脇腹越しに「次はわたし?」と聞く小学生が「科学館は子供だけじゃないんだよ」と担当のお姉さんに優しく注意されるのをすまなく思ったり,別の展示の同様の状況では「はーい,次は僕だよー」と小学生の男の子に向かって主張したりと,大人だましの科学館は大人にはちょっと辛かった.

目当ての「さっかくスクリーン」はといえば,順番待ちが全くなかったので,時間をおいて3回も体験できた.あちこちから歓声が響き渡る賑やかで活気あふれる館内にあって,そこだけは落ち着いた大人の空間だった.そして,科学雑誌ネイチャーで2001年に発表されたその現象を世界一のスケールで実現したというそれは,「おどろきスライダー」をはるかに凌ぐ驚きだった.

(付記)「さっかくスクリーン」そのものについて知りたい人は静岡科学館のウェブページを,そして,その現象を体験してみたい人は「motion induced blindness」でインターネット検索してみるとデモンストレーションが見つかります.

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