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2013年12月28日 (土)

上位校公表

今年は,全国学力・学習状況調査(いわゆる,全国学力テス ト)の話題が幾度も目にとまった.

静岡県知事は9月下旬,自己責任で県内の上位校を公表すると宣言し,ニュースになった.

実施者である文部科学省の実施要領によれば,今年については学校名が分かる結果公表を原則禁止としているようである[2013年度実施についての文科省の通知(2012年12月7日付)はこちら].
しかし,2013年11月29日に発表された2014年度実施要領によると,「教育上の効果や影響等に十分配慮」すれば学校名が分かる公表が可能であるように読み取れる.

素朴に解釈すれば,静岡県知事の行動が世論を動かし,世論が文科省を動かした形に見えなくもない.

は,上位校公表ですら問題視していた.学校別の公表はなおさら問題だと思う.

その理由は,実は文科省の実施要領の「調査結果の取扱いに関する配慮事項」に既に慎重に記述されているとおり,「測定できるのは学力の特定の一部分であること,学校における教育活動の一側面に過ぎない《…中略…》序列化や過度な競争が生じないようにするなど教育上の効果や影響等に十分配慮することが重要」だからである.

無数にある評価軸のごく一部を近視眼的理由で選択した少数次元空間での最適化は,人知の及ばない高次元空間で見れば局所最適化に過ぎないからである.
井の中の蛙大海を知らず,になりかねない.

もちろん,節度を守って目標とするならば,おおむね有意義に活用できるだろうが,節度を守れない雰囲気が作られてしまう可能性が,はなはだしく高い.

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