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2013年3月18日 (月)

ゼロとオーを混同しないために,他

Fontcomparisonexhaustive

開局60周年を迎え,日テレ(日本テレビ)のロゴが変わった.

実物とは少々見栄えが異なるが,次のような感じのロゴになった.

Nittere

はこれを初めて見たとき,「ゼロテレ」?と思った.

そして邪推して,斜線の入ったゼロに馴染みのないデザイナーが,「日」とはちょっと違っていて目新しいフォントだから使ってみたのかと思った.

が,日テレWebページにアクセスして調べてみたら,実は奥が深かった.僕の第一印象そのものの「ゼロ」とかけてあったのだ.60周年を迎えて,ゼロから再スタートするという気持ちが込められているとのこと.

さて・・・

この,丸に斜線の入ったゼロには,なぜ斜線が入っているのか?

それは,O(アルファベットのオー)と区別するためである.人間同士の日常のコミュニケーションであれば,脈絡で判断できることが多い上に,少々の伝達ミスがあっても大きな問題にはならない(ことが多い).それに対し,開発,製造,ビジネスの現場では,ちょっとした伝達ミスが大問題になることがあるから,間違いのないコミュニケーションの工夫がなされてきた.その中でオーとゼロを区別するための知恵が斜線なのである.

例を示そう.脈絡のない次のような文字列があるとき,個々の字を正しく言い当てることは難しい.

A2lb0oarial

仮にこのフォントに馴染みがあるとしても,ゼロかオーか,エル(小文字)かアイ(大文字)かと迷ってしまう.

しかし,迷いのないようにデザインされたフォントならば,

A2lb0omonaco

のように,一目瞭然である.

この例だけでは分かりにくいかもしれないので,もう一つ例を挙げておく.下記は,上記2種類のフォントで,(脈絡のない)文字列を書いたものである.

Fontcomparison

エル(小文字) イチ(数字) アイ(大文字) ゼロ(数字) オー(大文字) オー(小文字) である.

なお,手書きの際に斜線の入ったゼロを書く場合には,上の例とは違って,下記のように丸を突き抜けた斜線を書くのが普通である.

Zeroslash

このほか,Z(アルファベットのゼット)にも(右下がりの)斜線を入れることがあるが,これも,手書きではZと混同されやすい2と区別するためである.

混同を避けるということでは,アルファベットの発音を,仕事の現場では「D」を「デー」と読むのが普通であるのと同じ考え方である.「ディー」と読むと,日本人の破裂の少ない発音では「ビー」と聞こえてしまうことが多々あるからである.

ゼロ(零)といえば,二十歳前後に読んだ本「零の発見」を思い出す.1以上の数字の発見からはるかに遅れて見出されたゼロを入り口に,数字の歴史が書かれていた(と記憶している).[通販サイトAmazonへのリンクはこちら

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