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2013年3月 6日 (水)

恐るべき発想:略語編

日本語には略語が多い.略語が作りやすいから多いのだろう.略語文化水準が高いとも言えよう.
(語呂合わせ文化水準も高いと思っているが,それについて述べるのは機を改めることにしよう.)

英語でよく用いられる頭字語(acronym)は,日本語の略語とは違って,元の語の情報がほとんど消えてしまう.省略という意味では同類だが,別物と考える方がいいだろう.
(頭字語とは,personal computerをPCと略すようなものである.)

略語が作りやすく,元の語の響きがそこそこ残せる日本語だから,略語は膨大にある.略語には

 セブン = セブン・イレブン
 コンビニ = コンビニエンス・ストアー

など,最初の語のみを用いる場合もあるが,それは少数派だろう.多数派は,1つ目の語と2つ目の語の頭を切り出す形のものである.たとえば,

 丸ビル = 丸の内・ビルディング
 地デジ = 地上・デジタル
 就活 = 就職・活動
 スマホ = スマート・ホン (スマフォ = スマート・フォン)
 スタバ = スター・バックス
 ブラピ = ブラッド・ピット
 ワープロ = ワード・プロセッサー
 ファミマ = ファミリー・マート

などがある.これとほとんど同じだが,

 パソコン = パーソナル・コンピューター

は,パーコンやパーソコンと略さずにパソコンとしたあたりに考えた人の頭の良さを感じる.

さて,本題である.パソコンをはるかに凌ぐ発想だと思える略語がある.それは,これまで長い年月にわたって聞き流してきたが,最近耳に入ってきた際にふと意識が強く刺激され,がその真価にやっと気づいた略語である.

それは,

 エンタメ = エンターテイメント(エンターテインメント)

である.凡人が考えたら,

 エンテイ = エンター・テイメント

あるいは

 エンメン = エンターテイン・メント

あたりに落ち着き,人々の間に浸透することもなかっただろう.

エンタメは,語の構成や略語の一般論にとらわれない,発想力の勝利だと思う.

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