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2012年5月16日 (水)

冷静に考えると無茶な歌詞

歌謡曲の歌詞についてである.

〈注記〉歌詞についてのの見解については「ノオト:」「ノオト:さよならと始まり」も参照.
僕はひとりでテレビを見る時間の95%は消音している.だから文字通りテレビを「見て」いる.

この10年ほどは特にテレビで字幕が多用されているから,音がなくても,雰囲気だけでなく内容も十分に把握できる.

テレビは視聴覚(視覚・聴覚)機器だが,消音しておけば流れてくる音声にふと耳を傾けたり,邪魔されることなく,マイペースになれる.

僕は何かをしながらテレビを見ることが多いから,それがいい.

聴覚と視覚にはさまざまな違いがあるが,最大の違いは割り込み力であろう.

耳はいつでも起きているから,目覚ましの音,自分を呼ぶ声,足音,衣服が擦れる音,などなど,意図的に聞こうとしなくても聞こえてくる.いつでも割り込んでくる.それに対し,目は,見ようとしなければ見えない.テレビも音がなければ,それに目を向けるかどうかが自分の意思で決められるから集中が邪魔されない.

消音テレビの対極はラジオである.

僕も10代後半から20代前半はラジオをよく聞いた.

ラジオは,音は流れ続けているのだが,僕を含め,ラジオを聞きながら勉強すると何もないより集中できると言う人は多い.

〈注記〉ながら勉強が効率的か否かを考察した論説や研究は多い.文字通りのながら勉強とは異なるが,ノイズ(雑音)の大きさと暗算成績の関係を論じた研究では,静かすぎず騒がしすぎない適度なノイズがあるときに最も成績がよくなるという結果が出ていた(英文概要はこちら).その後その方向の研究がどのように発展しあるいは修正されたのか追跡していないが….

さて,脇道に逸れたので元に戻そう.

消音テレビを見ているときに,むかし流行った歌詞の朗読をしていた.
その朗読に合わせて歌の歌詞が縦書きで現われてきた.
通常,歌が流れて歌詞が表示される際,歌詞は歌の進行に合わせて画面下部に1行で表示されては消えてゆく.
それがその時は,朗読に合わせて歌詞が表示され,朗読された全体が表示されたままになっていた.
間違いなく100回以上は耳に入ってきたその歌詞だが,音がないものだから,初めてしっかりと頭に飛び込んできた.

大事MANブラザーズバンド「それが大事」の一部である.

負けないこと
投げ出さないこと
逃げ出さないこと
信じ抜くこと
だめに、な〜り〜そ〜な〜と〜き〜
それが〜一番大事ぃ〜

このことばを冷静に捉えてみて,大事なことがたくさんあり過ぎて,無茶だな,と思った.

〈注記〉日本語では単数,複数の区別が曖昧だから,「それ」が単数とは限らない.日本語でも,複数のものを指す場合には「それ」ではなく「それら」などと言うこともあるが,そうすると文章が堅くなったり,翻訳調になったりしてしまう.だから僕は,その歌詞の「それ」を複数と解釈して無茶だなと感じた.

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