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2010年6月14日 (月)

使いやすさのむずかしさ

人間工学的に使いやすい設計をした製品を,エルゴノミック○○という.

例えば,エルゴノミックマウスとかエルゴノミックキーボードとして販売されている製品は多い.

エルゴノミック(ergonomic)とは,エルゴノミクス(ergonomics)に基づいたということであり,エルゴノミクスは人間工学と言い換えてよい.

エルゴノミックな製品は概して,普通の製品よりも丸みがあったり,角度がついていたりする.その丸みや角度はもちろん,人間が使いやすくて疲れにくくするための数々の工夫の成果である.

しかし,の利用経験から,そして知人の話から,概して,エルゴノミックな製品は長続きがしない.

それは恐らく,あくまでもエルゴノミックな製品を普通の製品と比べたときに,長時間,同じ体勢で使用する実験の結果,使いやすくて疲れにくい人の方が多いに過ぎないからだと思う.

使いやすくて疲れにくい人の方が多いといっても,そうではない人もいる.それも問題ではあるが,僕の見解では,「同じ体勢で」という条件に問題があるように思う.

人間には,たとえ満足していても時間が経つと飽きるという性質がある.この飽きるという性質が問題なのである.

例えばマウスの場合,エルゴノミックマウスは必ずといっていいくらい左右対称ではない(左右非対称である).そして,握ったときに指が収まりやすいように“いい感じの”曲線になっている.

その“いい感じ”は,最初はいいのだが,だんだん持ち方に飽きてきて少し握りを変えたりすると,途端に個性を主張してくる.つまり,使いやすくて疲れにくいエルゴノミックマウスは,指示通りに使えば確かに使いやすくて疲れにくいのだが,それに飽きてきて少し持ち方を変えたりすると,たちまち事態は一変してしまうのだ.

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