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2010年3月 6日 (土)

大人はだませても,子どもはだませない!

Adult_and_childウェブサイト Mighty Optical Illusion (錯視=視覚の錯覚=を集めている) に,Illusions Fool Adults, But Not Kids (大人はだませても,子どもはだませない) という記事が掲載された(2010/03/05).

エビングハウス錯視を用いた研究 (M. J. Doherty, N. M. Campbell, H. Tsuji, and W. A. Phillips, The Ebbinghaus illusion deceives adults but not young children, Developmental Science, Published Online: 12 Nov 2009) によれば,大人に生じる錯覚が7歳以下の子どもには生じにくく,10歳でもまだ大人ほどには錯覚しないという.

エビングハウス錯視が体験できるサイトはウェブ上に多数存在するが,上記 Mighty Optical Illusion 内のウェブページを挙げておく.そのページの図について,取り囲まれた中心の円や球や料理はすべて同じ大きさであるのに,大人は違った大きさに錯覚する.

錯覚とは,言い換えれば,無意識の思い込みである.意識できる思い込みは経験や知識で是正できるが,無意識だとそうは行かない.だがそもそも,錯覚は是正する必要のないものが多い.錯覚はこの世界で生きるための有効戦略の一断面(あるいは副産物)に違いないからである.この世界を生きる上での有効戦略(無意識的あるいは意識的に文脈や流れを読む力)を獲得したオトナが,まだ発展途上の子どもよりも錯覚しやすいことは,一般論としては自然である.自然であるが,具体的にエビングハウス錯視が生得的であることが明確になったことは重要な発見である.

ただし,上記「この世界」の指すものが文明人としての人間の生きる世界なのか,動物としての人間の生きる世界なのかは,問題となるところである.

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