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2009年7月

2009年7月16日 (木)

僕の生体認証ライフ第一章に幕

Biometricsノオト(生体認証;2006年6月15日)で紹介し,その後3年間つづいた,僕の生体認証付き銀行キャッシュカード生活の第一幕が,終了した….

そもそも,日常的な体験を通して生体認証の光と陰を実感することに使用の目的があったから,その目的は十分に達成されたが,道は平坦ではなかった.

4桁の暗証番号を入力してサッサと利用できることに慣れきっていたから,生体認証の介在はテンポを狂わされた.じ〜っと待つ時間が結構あった.

また,他行のATMでは生体認証は使えないにもかかわらず,ICチップがあるという理由だけから一応ICチップの情報を読み取るから,ただ時間だけが多くかかったりもした.

生体認証に拒まれて再チャレンジを繰り返しているうちにバスの時刻がやってきて引き出しを断念したこともある.

引き出しの前に残高照会したりすると,
「生体認証 → 暗証番号 → 残高確認 → 生体認証 → 暗証番号 → 引出額入力」
となるから,通常の
「暗証番号 → 残高確認 → 暗証番号 → 引出額入力」
に比べて結構な時間がかかる(生体認証に要する時間は,失敗しない場合でも5〜10秒!).

自分の口座に入っている預金の安全性確保のために使い始めたのではない僕には,生体認証は猫に小判だった.たとえて言えば,小銭の貯金をするために,貯金箱ではなくダイアル式耐火金庫を使うようなものだ.

もたもた感に慣れ,一発で成功しないことにも慣れてきて,僕の寛大さにもますます磨きがかかった頃,生体認証に徹底的に拒まれるようになった.正確に言うと生体認証に拒まれたのではない.生体認証の前にICチップの情報が読み出されるのだが,その読み出しができなくなってしまったのだ!

生体認証付きのATMでは完全に使えなくなったカードを再発行してもらおうと銀行の窓口に行った.もちろん!再発行は生体認証機能ナシのものだ.現在の生体認証技術を十分に堪能した僕には,再発行してまで同じ苦難に飛び込む気持ちはなかった.

生体認証ナシのATMならばまだ使えるから,再発行カードの到着まで手元に置きたかったが,銀行の規則がそれを許してくれなかった(+_+) 目の前でハサミを入れられるのを確認し,新しいカードの到着までの一週間,銀行の営業時間中に通帳と印鑑を持って行かなければ預金がおろせない日々を送っている.

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2009年7月12日 (日)

遠ざかるのか?近づくのか?

Auto_flush_toilet予備知識のない状態で左の写真(クリックで拡大)を見れば,用を足した男性が小便器から遠ざかる様子がイメージされるだろう.それによって,レバーを下げたりボタンを押さなくても,ただ立ち去れば自動で洗浄しますよ,ということがうまく表現されている.

しかし,最近はマイケル・ジャクソンの話題に伴いムーンウォークの映像を見る機会が多いから,後ろ向きに便器に近づいて行くようにも見えてしまう.

このように見えてしまうことは,心理学でいうプライミング効果の一例であろう.

ところで,トイレで写真を撮っているところを人に見られたり,監視カメラでチェックされたら面倒なことになりかねない.写真のブレ具合には,一瞬の隙を見て慌ててシャッターを切ったの心理状態が反映されているようだ(^_^;)

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2009年7月11日 (土)

男は見栄っ張り!?

Men_womenつい最近ブログ紹介されたのを読んで知った内容だが,リンクを辿ってみると,この論文が学術雑誌「Pain」でオンライン出版されたのは2006年11月のことだ.

その結論をひとことで言えば,「男は見栄っ張り」というものだ.

それ以前から,どれくらい痛いかとの質問に対する回答に性差(男女差)があることはよく知られていたそうだ.しかし,本当に痛みの感じ方に差があるのか,表現に差があるだけなのかは未解決の問題だったという.

被験者の手に痛みを与え,その際の心拍数と皮膚電気伝導度(*)を記録する.そして,被験者にはどれくらい痛かったかを報告してもらう.

刺激の強さをさまざまに変化させるとともに,被験者の性別と聞き手の性別の組み合わせを変えて実験したところ,次の結果が得られたという.

刺激の強さが同じで,記録データから見ても痛みは同じであったと考えられる場合でも,被験者が男性の場合,男性の聞き手に対しては痛いと言うのに,女性の聞き手に対してはあまり痛くないと答えたという.

被験者が女性の場合にはそのような差はなかったそうだ.

ここにも,「女性→オトナ,男性→お子ちゃま」という構図があるようだ.

(*) 皮膚電気伝導度は発汗に反応して変化する.

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2009年7月 6日 (月)

第一印象は重要

Glassしばらく前に,テレビのバラエティー番組で,離婚経験女性タレントを多数ゲストに迎えたトークを見た.

そこで印象的だったのは,「結局のところ,出会って間もない頃にイヤだなと思った部分が離婚の理由だった.」という内容だ.

《好き》が《嫌い》に比べて圧倒的に多いと恋に落ち,《好き》が《嫌い》よりも多ければ愛が持続する.

そのタレントたちは,誤認への気づきや慣れによって次第に《好き》が減少し,やがて,ふと気がつけば相変わらずそこにある《嫌い》よりも少なくなり,別れあるいは事実上の別れを迎えたのだろう.

と…,ここまでの話が以下の本題に結びつくのか心配になってきたが…(^_^;) まんざら無関係でもないだろう…(^^ゞ

女性が男性よりも“勘が鋭い”ことは,今や俗説ではなく科学的な学説と言っていいから,女性による第一印象が正しいのは当然として,(以下で紹介する記事の中に性別の記述がないことから恐らく)男女に共通する脳情報処理で第一印象が重要だという研究が発表されたそうだ.

人間がものを見て認識するとき,脳は,一秒の数分の一の間に入ってきた情報と記憶を照らし合わせ,必要に応じて情報を修正するという作業を(無意識に)行なっていると考えられている.

情報が目から脳に入り,脳の入口に入った情報がさらに脳の中の経路を奥へと進んで行くことをフィードフォーワード(feedforward)処理という.そして,記憶と照らし合わされて必要に応じて修正する経路をフィードバック(feedback)処理という.

今のところ,脳の一般論として,フィードバック処理が重要であると考えられている.

フィードバック処理は,いわば文脈を読むこと(今風に言えば空気を読むこと!)であるから,行動レベルのみならず,視覚情報の認識レベルでも重要だと考えられていた.

"A glimpse at vision: First impressions count (視覚について:第一印象は大切)"という記事によると,予想以上にフィードフォーワード情報(直感的情報あるいは第一印象)の支配が大きいという.

フィードバック(照合や修正)がないと考えられる一瞬の脳活動を記録し,その活動パターンだけに基づいて,その人が見ているものの種類が判定できるかどうか分析したところ,「動物」「椅子」「人の顔」「果物」「乗り物」の種類が正しく推定できたそうだ.

フィードバックを重要視してきた脳科学者にとって,第一印象が意外に重要だという結構意外な結果なのだろう.

この結果を聞いて,世の女性陣は,当たり前じゃ〜ん♪と思うだろう.

が,その当たり前を,勘が鈍い男にも分かるように説明するのが現代科学の方法論なのである.

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