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2009年6月13日 (土)

「医者の不養生」的なこと

Riceがよく行く居酒屋は,誰を連れて行っても間違いなく喜んでもらえる.

そういう僕も,友だちに連れて行ってもらって以来ハマってしまったのだ.

店主とお手伝いでこぢんまりと営まれているその店は,当日仕入れた鮮魚を中心とした和食が振る舞われ,街のそこだけが別世界のように賑わっている.

が,連れて行った人から後日悩みを打ち明けられることもある.それは若者の場合に多い事例である.

その居酒屋に行って以来,スーパーやコンビニで買う刺身やおにぎりが美味しく感じられないという.(もう若者ではないが,かく言う僕もその一例である.)

何ごとにも,知る幸せと知らない幸せがある.そして何ごとにも,ふさわしい順序がある.

満足を求めるあまり分不相応に浪費をして窮地に追い込まれることがあるだろう.しかし一方で,知らなければよかったのに知ってしまった幸せを再び味わいたくて,努力して成功することもあろう.

このような客の悩みを知ってか知らずか,その居酒屋の店主は,あっけらかんと言う.「オレはセブンイレブンのおにぎりが好きだね!」と.

実際,その店主は,落ち着いて夕飯を食べる時間がないからと,仕事帰りにコンビニ(主にセブンイレブン)でおにぎりを買い,食べながら車を走らせるのだ‥‥‥もちろん,しらふです,念のため.

そのようなことを考えながら,横断歩道で信号待ちをしていたら,向こう側に見覚えのある強面の男性が立っていた.

マスコミにも登場する,行列のできる人気ラーメン店の店主だ.

昼前からひっきりなしに来る客にラーメンを振る舞い続け,恐らく,夕方を待たずして今日の分のラーメンが終了し,厨房の掃除や片付けを終えて帰宅するところなのだろう.サングラスで隠された表情には充実感とともに疲労も混ざり合っているのだろうが,外では疲れは見せたくないという格好良さがそこにはあった.

僕も何度か食べに行ったことがあるので,感謝の意を込めた挨拶をしたいところだったが,店主が顔を覚えてくれるほどの常連でもないから,その時は,すれ違うまでの短い間の観察に留めておいた.

その店主が手にする半透明のレジ袋からは,はっきりとカップラーメンの容器が透けて見えていた.

時間をかけて丁寧に作った,とっても美味しいラーメンはすべてお客に食べさせて,自分自身の食事は簡単にすませているようだ.

それがサービスというものなのかもしれない.

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