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2008年3月

2008年3月18日 (火)

感情にうったえる看板

TobidasichuuiTobidasichuui_mag猫にイタズラを止めさせようという場合には,叱ってもダメで,天罰が有効だという.あたかもバチが当たったかのように演出すると効果的だという.

人間の場合も,ことば(アタマ)では分かっていても身にしみないとダメなことがある.身にしみるためには,何らかの体験が必要であるが,体験せずとも,視覚や聴覚を通して感情にうったえることで同等の効果をもたらすことも可能である.

この看板は感情にうったえるのに成功していると思う.下の方の絵を見るとドキッとする.この写真の看板では,偶然にも,倒れた人の絵のところに傷がついているので,ドッキリ効果が増幅されている.

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2008年3月13日 (木)

陰の目的

Suicaの利用範囲は,首都圏のJRから,JR駅構内の店舗へ,そして駅の外のコンビニなどへと拡大し,首都圏の私鉄,地下鉄のPASMOと相互乗り入れ(互換;どちらも同じように使える)が実現し,SuicaとPASMOが首都圏のバスにも利用できるようになった.

ちょうどSuicaがバスでも利用できるようになるという情報を目にした頃,日立電鉄バスでは独自の非接触型ICシステムの導入が発表された.できるだけ少ないカードで多くのサービスを受けたいユーザーとしては面倒なことだが,日立製作所のお膝元である(茨城県)日立市のことだから,独創的システムの社会実験が行なわれるのではないかという期待感があった[誤解されることが多いので書いておくが,日立製作所の名の由来が日立市なのであって,その逆ではない].

そのシステムは2本立てであった.ひとつはSuicaとまったく同じ利用形態のICカードで独創性がなかったが,もう一つはIC整理券という他に類を見ないシステムである.乗り合いバスの整理券といえば番号が印刷された紙片が基本であるが,バス会社によっては,番号に加えてバーコードが印刷されていて,降車時に整理券を入れると運賃を示してくれるものもある.

今回日立電鉄バスに導入されたのは,このバーコードをICタグ化した整理券であった.ICタグ整理券は普通の整理券とは違い,厚紙でできている.ICタグだけあって,そのまま再利用が可能で,表面には日立の洗濯機などの広告が印刷されている.

ここまでの紹介を読めば,いいことづくしに思えるかもしれない.しかし,ユーザー・インターフェイス(ものの使いやすさ)の観点から重大な問題があるのだ.

IC整理券を運賃箱に入れれば,IC情報が読み取られて傍らの表示板に支払うべき運賃が表示されるから,その運賃を入れればよい.これはバーコード付きの整理券と同じである.しかし,バーコード付き整理券には番号も印刷されているのに対し,IC整理券には数字が印刷されていないから,あらかじめ運賃を用意しておくことができない(バスの降車口の上方には,整理券番号と運賃の対応が電光掲示板で表示され,バスの運行とともに更新されてゆくシステムが一般的である).だから,同じ区間を乗り慣れた人でない限り,IC整理券を入れ,運賃が表示されてから支払代金を用意することになり,手際が悪くなる.

では,手際をよくしたいならどうするかというと,乗車時の整理券番号を覚えておけばよい.事実,乗車時には,整理券番号を覚えてくださいというアナウンスが流れる.

これは,ユーザー・インターフェイスの設計としては劣悪である.ユーザーにこれほどの負担をかけるのは言語道断である.

しかし同時に,技術のプロである巨大メーカーがここまで安易な製品を投入するとは考えにくい.

となると,そこには何か陰の目的があるはずだ.

そう考えていて,あることに気づいてハッとした! 高齢化社会が到来し,高齢化がますます進行するこの時代,密かな社会実験が行なわれているのではないか!? 乗り合いバス利用者にあえて記憶の負荷をかけることで,日々の生活の中で脳トレ(脳のトレーニング)をさせているのではないか.脳トレ効果で認知症発症率を減らす実証実験が行なわれているのではないか!?

これが僕の邪推に過ぎないのか,それとも鋭い推理なのか,しばらく見守りたい.

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2008年3月10日 (月)

バランス感覚

ものごとを円滑に運ぶにはバランス感覚が必要である.バランス感覚には2種類ある.

ひとつは天の邪鬼(あまのじゃく)で,もう一つは折り合いである.

天の邪鬼は,わざと他人に逆らう言動をすることであるから,バランス感覚とは結びつかないと思うかもしれないが,そうではない.天の邪鬼がいるからこそ,集団として多様性があり,引いてはバランスが取れるのだ.

折り合いの方は,あちらとこちら,出したり引いたりして双方を立てることである.近年みつけた中で最も興味深い折り合いは,ある合併銀行の命名である.三井銀行と住友銀行が合併して三井住友銀行と命名された.ミツイスミトモの方がスミトモミツイよりも発音しやすいからそう決めたのかどうかは定かではないが,そこに至るにはさまざまな議論があったはずである.

そこで用いられた折り合いがこれである……銀行の英語名は Sumitomo Mistui Banking Corporation であった.お見事! 因みに,銀行のインターネットアドレスには smbc が用いられている.

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2008年3月 9日 (日)

壁掛け時計

Clockvietri_sul_mareもう10年以上前になるが,イタリア南部の小さな街で数日間を過ごした.

そこは,しばしば南部の都市と呼ばれるナポリよりも,さらに南に位置し,アマルフィ海岸に属する.鉄道のサレルノ駅から徒歩圏の海辺の街 Vietri sul Mare である.9月中旬でも海水浴ができるほど暖かく,保養地として名が通っているらしい.

そこは,観光地の色が薄く,あくまでも保養地のようで,儲けだけを目的にした土産物屋はなかったように記憶している.そもそも,土産物屋がほんの数件しかなかったようにも記憶している.

おもに陶器製品を扱う店で購入したのが,この時計である.文字盤は手作り感たっぷりだが,時計のメカは Made in Germany だからキッチリ感がある.

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2008年3月 8日 (土)

サムシング

Thumbthing_in_useThumbthingカタカナで「サムシング」と書けば,普通は something を連想するだろう.

が,これは thumbthing という名の商品である.日本代理店の頁によれば,英国生まれとのことだが,英国のサイトよりもイタリアのサイトの方がはるかに興味深く作られている.見るだけで楽しい頁になっている.

イタリアのサイトを見てみると,どうも,それはイタリアの代理店のようで,thumbthing はその取り扱い商品のひとつに過ぎないようだ.その代理店の取り扱い商品がとても興味深い.特に,僕がこれまで目にしたことのないユニークなイヤーランプや,キュートで実用的なブックチェアーが目を引く.

因みに,僕が持っている thumbthing は Made in South Africa である.

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2008年3月 6日 (木)

仕様の違い

電気製品を買い換えた際,仕様の違いで戸惑うことがある.故障ではないかと不安になったりするが,実は,まず間違いなく仕様(設計方針)の違いである.電気湯沸かしポットで沸騰を知らせる電子音が鳴ることに慣れていると,鳴らない仕様のポットを使ってしばらくは沸騰しているのに待ってしまうことがある.

2001年はじめ頃から愛用してきた(僕がマニア向けと称している)デジカメ「リコー RDC-7S」の調子が悪くなってきた.「買い直しよりも修理」を旨とする僕は,5年ほど前に3万円以上かけて修理し,その後も愛用を続けてきたが,半年くらい前から調子が悪い.スイッチを入れてもすぐに撮影できる状態にならない.

調子のいいときには(新品の時とほぼ同じ)5秒程度で撮影準備できるが,5分経っても撮影できずにあきらめてスイッチを切ることもある.折角のシャッターチャンスに撮影できずに残念な思いをすることが度々あったので,ついに新しいデジカメを購入した(キヤノン PowerShot A720 IS).(しかし同時に,懐に余裕ができたらリコーの方を修理したいと思っている.)

新しいデジカメで,仕様の違いに気づかずに初期不良ではないかと心配になることが起こった.スイッチを入れる度に日付のセットを要求されるのだ.リコーの方では一度も経験したことのない現象に戸惑った.

説明書をよく読んで分かったのは,キヤノンの方はボタン電池で日付のバックアップをしているということだった.購入して1か月経たないのに切れてしまったのは残念だが,動作確認のためと明記してあるからしかたない.新品のボタン電池と交換し,今は事なきを得ている.

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心をくすぐるカップ

Coffee_cup_enzaemon_sideaCoffee_cup_enzaemon_sideb近年は,どの街に行っても均質で安心して楽しめるカフェのチェーン店が多い.このこと自体はおおむねうれしいことなのだが,行くたびに,そして注文内容に応じて(?)違うカップを出してくれる喫茶店には別のよろこびがある.

先日出会ったこのカップで出された珈琲---カタカナのコーヒーではなく漢字で書きたくなる!---は,視覚と嗅覚だけで既に心くすぐられた.(写真は同じカップの2つの面である)

調べてみたら,円左エ門窯(有田黒牟田)のカップだということが分かった.

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2008年3月 5日 (水)

さだまさしに共感

2007年末の紅白歌合戦,ゆく年くる年に続いて,2008年が明けてすぐの深夜に放送された,さだまさしの生番組「今年もやります!2008年新春生放送 年の初めはさだまさし」(もちろんNHK!)での,さだまさしのことばに共感した.それは,騒がしくておもしろおかしいのは民放にまかせておいて,紅白歌合戦は視聴率を気にせずに進むべき道を進んで欲しいというもの.また,東京や大阪での視聴率は高くないのかもしれないが,地方へ行けば楽しみに待っている人々が多くて,視聴率も高いとも言っていた.

この番組と「サラリーマンNEO」は,NHKらしからぬ面白さという点で共通している.

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2008年3月 3日 (月)

微笑みを誘うテープカッター

Koziol_tapecutter認知科学者のドナルド A. ノーマンの著書「エモーショナル・デザイン」の副題は「微笑みを誘うモノたちのために」(*註)である.

訪問者を迎えるとき,テーブルにこのテープカッターを置いておけば,相手の微笑みを誘い,和らいだ気持ちにさせることができるんじゃないだろうか? 少なくとも,話題の種になるだろう.

これは2〜3年前に偶然にめぐり会って購入したモノである.人形は上半身と下半身が胴のところで磁石で接合しているので,テープの交換が容易である.単なる差し込み式にすることも可能だっただろうが,わざわざ磁石式にしているあたりに,高級感とともにメーカーの誠意を感じる.

koziol ブランド --- made in Germany

(*註) 原著の副題は Why we love (or hate) everyday things である.

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